チャジャンミョン


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更新日:
 2009年2月19日


◎チャジャンミョン(炸醤麺:ジャージャー麺:짜장면)
 韓国式ジャージャー麺。

 炸醤麺とは、もともと中国料理です。豚のひき肉と細かく切ったタケノコ、シイタケなどを豆味噌や豆豉醤で炒めて作った「炸醤」と呼ばれる肉味噌を、茹でた麺の上に乗せた料理です。よ~くかき混ぜて、麺とソース(肉味噌)をからめて食べます。日本でも中華料理屋さんで食べられますよね。日本では、ジャージャー麺と呼んでいる料理です。韓国では、チャジャンミョン(짜장면)と呼ばれています。
 チャジャンミョンのメインは、豚肉、タマネギ、ネギ、にんにく、ショウガなどを細かく刻んで油で炒めた黒い独特のソースです。この黒いソースは、春醤(チュンジャン)と呼ばれる黒い中国味噌を、豚肉や野菜などとともに炒めて作ります。春醤は原料にカラメルが入った独特の味噌で、こってりとした旨味と、ほんのりとした甘さが特徴です。“春醤(チュンジャン)”は、炒めると、“炸醤(チャジャン)”と呼び名が変わるのだそうです。
 最後に水溶き片栗粉でとろみをつけ、麺とよくからむように仕上げます。この水溶き片栗粉を入れないで作ると、カンチャジャンと(간짜장)いう別の料理になります。一般的には、チャジャンミョンの付け合わせには、スライスした生タマネギと、沢庵(단무지:タンムジ)が出されます。中華料理屋で最もポピュラーで、安くて、美味しい庶民の味方の料理です。
 韓国のチャジャンミョンのルーツは、もともと中国の北京や天津で作られる炒醤麺(チャウジャン麺)だといわれています。炒醤麺とは、茹でた麺の上に、いろんな薬味とジャン(醤、チャウジャン、チャジャン)を炒めて煮詰めたものを載せて食べる中国の麺料理だそうです。
 この炒醤麺がチャジャンミョンとして発展した発祥の地は、仁川だそうです。1883年に開港した仁川港は、1920年頃から中国の貿易商が急増し、清などを対象とした外国人居留地が作られたそうです。そこで、滞在する中国人を対象にした中華料理屋がたくさんできていったようです。その中で、中国の人が作ったチャウジャン麺(炒醤麺)が安くて人気があり、そのうち、周囲に住む韓国人にも人気が出て、さらに、韓国人の味に合わせて工夫していき、現在の安くて簡単に食べられるチャジャンミョンになっていったようです。
 正式にチャジャンミョンという名前を付けて販売を始めたのは、1905年に開業した共和春(공화춘:コンワチュン)という店が最初だとされています。残念ながら、現在ではその店はありませんが、仁川の中華街に行くと、共和春の看板だけが残っています。
 チャジャンミョン発祥の仁川中華街では、年に1回、名物の「チャジャンミョン祭り」が開催されています。お祭りでは、「チャジャンミョン」の早食い大会などが開催され、多くの人で賑わうそうです。
 現在では、チャジャンミョンの種類は、材料や作り方によってチャジャンミョン、カンチャジャン、サムソンチャジャン、サチョンチャジャンなどがあります。最もポピュラーなのが、ごく普通のチャジャンミョンとカンチャジャンです。

・チャジャンミョン(짜장면)
 最も一般的なチャジャンミョンです。春醤(チュンジャン)と呼ばれる黒い中国味噌を、豚肉や野菜などとともに炒めて作ります。最後に水溶き片栗粉でとろみをつけ、麺とよくからむように仕上げます。



・カンチャジャン(간짜장)
 春醤(チュンジャン)と呼ばれる黒い中国味噌を、豚肉や野菜などとともに炒めて作ります。仕上げの水溶き片栗粉を入れず、油で炒めただけのソースです。普通のチャジャンミョンよりもタマネギが多く、少し油っこいです。

・サムソンチャジャン(삼선짜장)
 サムソンチャジャンの“サムソン”は“三鮮”と書き、3つの海産物を使用したという意味です。このため、ヘムルチャジャン(海鮮チャジャン)とも言われます。
 使われる具材としてはエビ、イカ、ナマコ(ヘサム)、下茹でした豚肉、軽く炒めたタメネギを再び油で炒め、味噌と薬味や味付けをして麺に載せたものです。



・サチョンチャジャン(四川炸醤:사천자장)
 中国の四川料理のような味で、普通のチャジャンミョンよりも辛い味つけになっています。



・ユニチャジャン(肉泥炸醤:유니짜장)
 具に使用する肉の状態を表した言い方です。挽肉を使ったチャジャンミョンを、ユニチャジャン(肉泥炸醤)と呼んでいます。タマネギも細かくみじん切りになっています。ユモチャジャンと呼ばれることもあるようです。

・ユスルチャジャン(유슬짜장)
 具に使用する肉の状態を表した言い方です。細切り肉を使ったチャジャンミョンを、ユスルチャジャンと呼んでいます。

・エンナルチャジャン(옛날자장)
 エンナルチャジャンは、大きく切ったジャガイモと玉葱をたっぷり入れて作ります。

 韓国では、1年中、いつでも食べられているチャジャンミョンですが、1年に1日だけ、沢山の人がチャジャンミョンを食べる日があります。
 それは、4月14日で、「ブラックデー」と呼ばれています。この日には、2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーにキャンディーやチョコレートをもらえなかった男女が、黒い服装をして、チャジャンミョンを食べるのです。
 ですから、この日に外で黒いものを食べたら、「あの人、寂しい人なのね~」と周りの人に思われてしまいます。最近では、この日にチャジャンミョンを食べる集まり(合コン)が多く開催され、それを機に付き合い始めるカップルもいるようです。







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