チャンポン


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雑学の宝庫 

更新日:
 2010年4月2日


◎チャンポン、チャムポン(짬뽕)
 野菜と魚介類を炒めてダシで煮た麺料理。

◎チャンポンパッ、チャンポンパップ、チャムポンパッ、チャムポンパップ(짬뽕밥)
 チャンポンのスープに御飯を入れた料理。

 チャンポンは、元々は中国料理のようです。韓国では、中華料理店で出される料理で、チャジャンミョン(ジャージャー麺)と双璧をなす人気メニューです。ところがチャンポンという料理は中国にはないらしく、なぜこの料理が中華料理店で作られているのか、というのは謎のようです。
 一般には、韓国のチャンポンは赤いスープの辛い料理と思われていますが、実際には2種類あります。赤いスープで辛いチャンポンと、白いスープで辛くないチャンポンです。ただ、1種類しかない店では、辛いタイプしか作っていないことが多いです。また、韓国の人は、8割方、辛いチャンポンを頼むようです。
 一般的には、イカ、エビ、貝、ナマコなどの魚介類とタケノコ、白菜、タマネギ、ニンジン、しいたけ、きくらげなど各種の野菜を炒めて、豚骨などでダシをとったスープを入れて煮て、麺と合わせて作られます。
 白いスープのチャンポンでも、ニンニクが利いていて、韓国料理だと実感できます。一方の赤いスープの方は、材料を炒める時にレンゲ1~2杯くらいの粉唐辛子を入れるので、辛い料理に仕上がります。こちらは、見た目も味も、いかにも韓国料理といった感じです。
 しかし、この「チャンポン」という名前は、日本から来たと言われています。そもそも、中国に「チャンポン」という料理がなく、「チャンポン」という言葉がないのですから、日本から伝わったとするのが正しいでしょう。
 日本では、「チャンポン」は長崎発祥と言うのが定説になっています。明治時代中期、長崎市にある中華料理店「四海楼」の初代店主、陳平順が、当時日本に訪れていた大勢の中国人留学生に、安くて栄養価の高い食事を食べさせる為に考案した『支那饂飩(しなうどん)』がルーツだとされています。
 しかし、「しなうどん」が「チャンポン」と名称を変更するには無理があります。現在、「ちゃんぽん」の語源には、諸説あるようです。
 1. 中国、福建省の方言で簡単な御飯の意味の、喰飯(シャンポン)がなまったもの。
 2. 福建語の「混ぜる」を意味する「掺混」がなまったもの。
 3 ポルトガル語の「チャンポン(混ぜる、混合するの意味)」がなまったもの。
 4 当時の中国人の呼び方である「チャン」と日本人の「ポン」を取って「チャン+ポン」となった。
個人的には、「混ぜる」という言葉をルーツにするには無理があるように思います。1の喰飯(シャンポン)がなまったというのが理解しやすいように思います。むしろ、後から、「混ぜる」が加わったのではないでしょうか?
 料理としては、韓国のチャンポンと長崎のチャンポンは別のルーツだろうと思います。元々、中国料理の炒碼麺(ちょまめん)あたりがルーツに当たるのだと思います。日本でも韓国でも、中国から来た人が、労働者や学生などに安くて栄養のある料理を食べさせようと工夫していき、それぞれの国の人の味覚に合った料理に発展していったものと思われます。ですから、韓国では、当初、別の名前で呼ばれていたものと思われます。(現在でも、釜山駅の近くの中国料理屋である「中南海」では、「炒碼麺」にハングルで「チャンポン(짬뽕)」とルビが振られているそうです。)
 その後、日本から来た人たちによって、「あ、この料理は、チャンポンじゃないか!」と言われ、「チャンポン」という名称が広まって行ったものと思われます。長崎のチャンポンも美味しいですが、韓国の辛いチャンポンもお試しあれ。




          辛くないチャンポンです。




          辛いチャンポンです。

 このチャンポンのスープに御飯を入れた料理が「チャンポンパッ(짬뽕밥)」です。普通の中華料理店ではないかもしれませんが、チャンポン専門店ではメニューに載っています。チャンポンのスープに御飯を入れた料理なので、いわゆるクッパ(국밥)です。
 私は、初めてチャンポン専門店に行った時、「チャンポンパッ」を頼んだのですが、どうやら失敗したようです。というのは、慣れている客は、チャンポンを頼んで、麺を食べてしまい、その後、御飯を追加注文していました。後から、自分で御飯をスープに入れてチャンポンパッを作って食べていました。次回からは、私もそうしようと思いました。



       チャンポンパッです。ここは、貝が山盛りです。



       貝殻をとると、こんな感じです。






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