ソルロンタン


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雑学の宝庫 

更新日:
 2008年7月23日


◎ソルロンタン(설렁탕:雪濃湯)
 牛肉、牛骨、内臓などの各部位を煮込んだスープ。

 ソルロンタンは牛の足の骨や臀部の肉、あばら骨、足の筋肉、牛舌、肺、脾臓、その他、様々な肉を鍋に入れて煮立て、ダシをとったスープです。肉と骨の旨みが溶け出した、乳白色のスープです。
 充分に煮こんだら、骨を取り出し、肉や内臓部分などは食べやすい大きさに切って、具として利用します。お店では、トゥッペギと呼ばれる1人用の土鍋に移して、塩、みじん切りネギ、タデギ(醤油、塩、ニンニク、生姜、唐辛子などを混ぜた合わせ調味料)などが添えて出されます。味付けは薄いので、食べる人が好みに応じて、これらの調味料を用いて味つけをします。
 ソルロンタンの由来には、いくつかの説があるようです。そのひとつは、朝鮮時代に祭祀が行われた先農檀(現在の東大門区祭基洞に位置します)を語源とする説です。先農檀では、李朝時代に農事と縁の深い神農氏と后稷氏を主神として、豊作を祈願した先農祭という祭祀が行われていました。この祭祀では、国王が自ら牛を追って畑を耕し、農事の大切さを国民に説きました。そして、その祭祀を行った後、祭祀に使った牛を大きな鍋で煮込んで振る舞ったそうです。これを先農檀で煮たスープという意味で、先農湯(ソンノンタン)と呼び、これが後になまってソルロンタンになったとする説が有力です。
 これに対し、朝鮮王朝関係の深かった元の言葉(蒙古語)に語源を求める説もあります。蒙古語では、肉を煮たスープのことをシュルルと呼び、これがソルロンタンという料理名に転化したとする説で、主に李盛雨教授(故人)によって唱えられていました。
 ソルロンタンは、漢字で「雪濃湯」と書くようです。これは、スープが雪のように真っ白なため、このような漢字が当てられたそうです。
 ソルロンタンのつけあわせには、普通、カットゥギ(大根のキムチ)が出されます。このカットゥギは、セウジョッ(小エビの塩辛)を入れずに、塩で味つけをしたものです。昔、ソルロンタンの残り物を集めて豚の餌にしていたのですが、豚とエビは相性が悪いという言い伝えがあるため、ソルロンタンと一緒に食べるカットゥギにはセウジョッを入れなかったという話があるそうです。
 ソルロンタンに味も見た目も似ている料理にコムタンがありますが、作り方には多少、差があり、その違いを良く知っている人は多くないようです。
 ソルロンタンは、牛の頭の肉や骨、膝肉とヤンジモリ(牛の胸元の肉と骨の総称)、サテ(牛の膝の内側の肉)などの肉、牛舌、ひ臓、肺などの内臓を1日かけて煮込んだもので、コムタンより透明で、味も淡白です。
 一方、コムタンには骨は入れず、ヤンジモリ、サテなどとヤン(牛の胃袋)、コプチャン(牛の小腸)などの内臓を入れて煮込みます。ダイコン、昆布、長ねぎなどを入れる場合もありますが、ソルロンタンに比べて油っこい味になっています。




            見た目は、こんな感じです。



            ネギを入れて、味付けをして食べます。





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