テグタン


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更新日:
 2009年10月11日


◎テグタン(대구탕)
 マダラを煮込んだ鍋料理。

 「テグ(대구)」とは、韓国語で、魚の「真鱈」を意味します。「テグ」とは、漢字で「大口」と書きます。これは、口が大きいことに由来しています。「タン(탕:湯)」は、スープの意味です。ですから、真鱈のスープ料理のことです。
 真鱈は高蛋白、低脂肪で、白身魚の中では多くのビタミン類を含んでいて、昔は王様しか食べられなかったというほど貴重だったそうです。テグの身には、目や皮膚の働きを助けるビタミンA、カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にするビタミンD、そして肝臓には老化を防止してくれるビタミンEが多く含まれているため、テグタンは栄養たっぷりな鍋料理です。
 テグタンは、貝や牛肉などでダシをとって、そこに大きく切った真鱈の身と内臓、白子、頭、肝などと、セリ、豆モヤシ、大根、ネギなどの野菜を入れ、さらにニンニク、ショウガ、唐辛子を利かせて、真っ赤なスープでじっくり煮込んで作ります。
 スープが粉唐辛子でピリ辛に仕上げられ、その辛い味わいから、「真鱈の辛い鍋」という意味の「テグメウンタン(대구매운탕)」と呼ばれることもあるそうです。テグタンは、真鱈が旬を迎える冬場の料理で、寒い季節に身体を温める鍋料理として親しまれています。
 ところが、釜山をはじめとした南部地域では、粉唐辛子を入れずに作るテグタンもあるそうです。こちらは、日本のすまし汁に似た醤油味ベースの料理で、日本語の「ちり鍋」の「ちり」という単語を用いて、「テグチリ(대구지리)」と呼ばれているそうです。粉唐辛子が入っていないあっさりした味わいのテグタン(テグチリ)は、胃にやさしいので、ヘジャンクッ(해장국)(お酒を飲んだ翌日に飲むスープ)として食べられることが多いようです。
 ソウルでは、地下鉄4号線、6号線の三角地駅、1番出口を出たところにある「三角地・テグタン通り」が有名です。約30年前に、「三角地ウォンテグタン(삼각지 원대구탕)」というお店が、安い値段でたっぷり食べられるテグタンを売り出したところ、近くにある竜山基地の軍人達の間で人気になったそうです。そこで、近所に続々とテグタンの店がオープンしていき、現在のテグタン通りになっていったそうです。
 ちなみに、同じ発音で「大邱(대구:テグ)」という都市の「テグタン(대구탕:大邱湯)」という料理があります。こちらは、「ユッケジャン」に似た料理で、このテグタンとは全く別の料理です。







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