カムジャタン


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更新日:
 2008年10月5日


◎カムジャタン(감자탕)
 豚の背骨とジャガイモを煮こんだ鍋料理

 “カムジャタン”とは、豚の骨の中でも、しっぽと背骨を長時間ぐつぐつ煮込んだスープをベースに粉唐辛子とゴマ、ニンニク、味噌でピリッと辛みのあるコクのあるスープを作り、それにネギやエゴマの葉、下茹でをしたブツ切りのジャガイモ(韓国語でカムジャ)を入れて煮た鍋のことです。エゴマやゴマの葉、さらに唐辛子を大量に加えているため、豚特有の臭みは全然感じらません。具を全て食べ終えた後には、残ったスープにご飯を入れて、炒めてポックムパッ(チャーハン)にして食べます。
 豚の背骨の部分を“カムジャ”と言い、これの鍋なので、“カムジャタン”と言います。一方、ジャガイモも“カムジャ”と言うので、“カムジャタン”とは「ジャガイモ」の鍋だと思っている人が多いようです。しかし、ソウルの“カムジャタン”の店内に“カムジャタン”の名前の由来が、このように書かれていましたので、間違いないと思います。
 カムジャタンは、三国時代(313~716年)の頃、特に豚肉で有名だった現在の全羅道(チョルラド)地方から全国各地に広がった料理だそうです。現在は、“カムジャタン”といえば仁川が有名だそうです。これは、ソウルと仁川(インチョン)港を結ぶ京仁線(1899年開通)を建設する工事の現場で、全国から集まった労働者向けに、“カムジャタン”と“ピョへジャングッ(豚の背骨の酔い覚ましスープ)”が多くの店で作られたため、後に仁川を代表する料理として定着していったそうです。
 ソウル市内にもノッポンドンとウンアムドン、竜山(ヨンサン)などが、“カムジャタン”の店が多く集まる場所があるそうです。しかし、ノッポンドンとウンアムドンに行くと、お店の看板は“カムジャグッ”となっています。この“タン”と“グッ”との違いは、スープの量の違いだという説もありますが、見た目は、ほとんど変わらないそうです。
 カムジャタンをお店で頼む際は、食べる人数で少し違います。2人以上で食べる場合は、大、中、小(値段は10,000~25,000ウォンくらい)から、人数に合わせて大きさを選択し、テーブルの上に置かれた卓上コンロで煮ながら食べるのが一般的です。だいたい小が2人前、中が3人前、大は4~5人前のようです。煮る時、スープをおたまですくって野菜にかけながら煮ると全体に早く火が通ります。ぶつ切りのジャガイモは下ゆでしてあるので、約10~15分ほど煮れば食べ頃です。1人1人、小皿によそって食べますが、骨についたお肉をほじってきれいに食べるのが美味しいです。さらに、大きな豚の背骨肉をほぼ食べ終わったら、御飯、海苔、キムチ、ゴマ油などをお鍋に入れて、炒めてもらいます。カムジャタンのコクスープに香ばしい海苔とごま油の香り、キムチがミックスしたチャーハンは、これもまた絶品です。
 1人の場合は、“ピョダギヘジャングッ”、“ピョダギカムジャタン”、あるいは“ピョダギタン”という1人用のメニューがあるお店で注文することができます(値段はだいたい4,000~5,000ウォン)。特に“ピョダギタン”と言えば、ジャガイモが入らずに豚の背骨肉とウゴジ(大根の葉)が入ったスープのことをいいます。煮た状態で出てくるので、すぐ食べられますが、食事として食べるので、チャーハンにすることはできません。二日酔いにも効くし、食べやすい人気のランチメニューです。





調理前のカムジャタンです。



ぐつぐつ煮込むとこんな感じです。



こんなお肉がついた骨の塊がカムジャタンです。



1人用の場合(ピョダギヘジャングッ)です。


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