ポシンタン


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雑学の宝庫 

更新日:
 2008年8月13日


◎ポシンタン(補身湯:보신탕)
 犬肉を用いた鍋料理。

 漢字では、「補身湯」と書かれます。代表的な夏の滋養料理です。「ポシン(補身:보신)」とは栄養価の高いものなどを摂取して身体を強健にすることです。「タン(湯:탕)」はスープの意味です。特に夏のポンナル(伏日、暑い夏の期間を指す)によく食べられる代表的な料理です。
 昔は「ケジャン(犬醤)」、「ケジャンクッ(犬醤汁)」、「ケタン(犬湯)」、「クジャン(狗醤)」、「ケジャンゲン(狗肉羹)」、「キョンユクゲン(犬肉羹)」や、「チヤンタン(地羊湯)」とも呼ばれていました。犬肉は胃腸を丈夫にし、体力を増進すると言われているそうです。
 1940年代後半からは「ポシンタン(補身湯)」との呼び方が定着してきましたが、1988年のソウルオリンピックの時、欧米の動物愛護思想家の反感を収めるために「ポシンタン」という名称を禁止したため「ヨンヤンタン(栄養湯)」、「サチョルタン(四節湯)」や、「モンモンタン(わんわん湯)」等と呼ばれるようになりました。
 ポシンタンを作る時は、まずテンジャン(韓国味噌)を溶いた湯で犬肉を茹で、これを一旦湯から出して、筋にそって細く裂きます。次にネギ、ニラ、里芋の茎、ワラビなど、好みの素材を選んで入れ、スープをじっくり煮込みます。このスープに、先ほど準備した犬肉を入れ、エゴマの葉とエゴマの汁を入れて塩で味を整え、セリを入れてさらに少し煮込んでできあがりです。いかにも韓国料理という、赤くて辛そうな料理としか見えません。黙って出されれば、犬肉だとは気づかないのではないでしょうか。
 特徴としては、匂い消しの目的でエゴマの葉、エゴマの実などが沢山入れられているということです。犬肉独特のクセに対抗するため、唐辛子、ニンニク、ショウガなどの香辛料もたっぷりと入れられます。韓国南部の慶尙道地方では紫蘇を入れて、犬肉の臭みを取るそうです。
 犬肉は主に足の肉と、お腹の肉を使います。足の肉は若干繊維質で、クニクニした歯触りです。お腹の肉は皮ぎしのゼラチン質がトロトロとける、柔らかい口あたりです。慣れない人には、少し食べにくい部分ですが、皮に近い部分ほど通が好むとされており、またスタミナ源になるとも言われています。
 ポシンタンを最初のポンナルに食べると、夏バテをしないと言われています。しかし、韓国では犬肉が正式には食肉として認められていないため、加工や流通過程に問題を抱えているようです。
 北朝鮮では、犬の肉に甘みを感じるとのことで、タンコギタン(단고기탕:甘い肉のスープ)と呼ばれているそうです。








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